「大海原に浮かぶグリーン水素プラント」
「GB Company Picks」から、弊社イチ押し欧州企業のご紹介連載記事をお送りいたします。連載第二回目の本記事では、SwitcH2 B.V. をご紹介いたします。
欧州最大の貿易港であるロッテルダム(オランダ)を拠点とするSwitcH2社は、アンモニア・エネルギー協会のメンバーであり、2028年欧州にて初のSwitcH2 FPSOを稼働させることを目指しています。
SwitcH2 FPSOのプロジェクトの目玉は、超大型原油運搬船(VLCC)を改造してつくられたH2-FPSOで、その甲板上には300MWの電解プラントを装備。この船は遠洋に係留され、洋上風力と波力を固定発電資源として利用し、電解プラントに電力を安定供給します。この組み合わせによりH2-FPSOは再生可能電力のみで稼働する「完全ゼロ・エミッション」を実現します。
プロジェクトの最終生成物であるグリーン水素は、船上の圧力タンクに貯蔵され、既存パイプラインや専用シャトルキャリアーを使って陸上まで輸送されます。
SwitcH2は、H2-FPSOを洋上でのグリーン水素製造のためのコスト効率の高いソリューションとして提供し、再エネの難点であった断続的な性質を克服することで、グリーン水素が近い将来有力な再エネ資源と位置づけされることに大きな役割を果たします。
また、今年3月にDNV(ノルウェー)から、当プロジェクトに関するこのような吉報が発表されました。:
「グリーンアンモニアを生産する浮体式生産ユニットの産業規模コンセプトが、DNVから原則承認(AiP)を取得し、設計の技術的実現可能性が確認された。プロジェクトは現在、基本設計段階の準備が整っている段階。 」 ※参考https://www.dnv.com/news/dnv-awards-aip-for-a-floating-ammonia-production-unit-developed-by-switch2-and-bw-offshore--240876
世界中から高い期待を寄せられている脱炭素燃料、グリーン水素・アンモニアは、再エネの救世主へとどこまで急成長していくのでしょうか。ここ5年間がまさに見どころです。
免責事項
SwitcH2 FPSO に関連するアイデアおよびすべての関連知的財産の所有権は以下に帰属します:
SwitcH2 B.V.
Groothandelsgebouw, Unit A4. 004
Stationsplein 45, 3013 AK Rotterdam, the Netherlands